デザイン知識

デザインコンセプトの考え方を世界一わかりやすく説明!

日常生活でよく耳にする「コンセプト」。実際に自分が考えるとなると難しくて、どうすればいいのか分からなくなりますよね。この記事ではデザインコンセプトの重要性や、作成するときに役立つフレームワーク・作成の手順についてわかりやすく説明していきます。

①デザインコンセプトとは

はじめに、一番簡単にいうとデザインコンセプトとはデザインの指針のことです。

これから制作する商品・プロジェクト・広告・Webサイトをどのような方針でデザインするのか、について明確にしたものです。

デザインコンセプトには、企業の夢・モットー・強み・ビジョンが込められていることが多く、言い換えると企業の圧倒的特徴と企業が一番大事にしていることがコンセプトになります。

コンセプトはテーマと間違えられることが多いのですが、テーマとはお題・主題であるのに対して、コンセプトはそのお題に対する解決策やそのテーマをよく表現するための手段なのです。

②なぜコンセプトが必要か

商品やWebサイトを作成する時に、デザイナーだけでなくエンジニアやクライアントのように多くのステークホルダーが存在します。そのため明確な方針がないと、プロジェクトメンバー間で完成イメージに微妙な差が生まれ、アウトプットの軸がぶれてしまいます。

どんなに綺麗なデザインや凝っている設計でも、コンセプトに沿っていなければニーズに応えられません。制作に関わる全ての人がコンセプトを共有しておくことで同じ方向を目指すことができます。

また価値のある商品をユーザーに届けるために、一貫性のあるデザインコンセプトを定義することは、ブランドの認知に繋がり、競合他社との差を明確にすることもできるため、デザインコンセプトを定義することは非常に重要です。

そして、コンセプト(文字)をよりわかりやすく視覚化したものが「良いデザイン」です。コンセプトを明確にすることは良いデザインの方向性を示すことです。

③デザインコンセプトを作成するメリット

デザインコンセプトの重要性が理解できたところで、コンセプトを明確にすることはどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。

1.全体に一貫性を持たせることができる

明確なコンセプトがあると、商品やWebサイト・広告を制作する際にわかりやすい方向性ができるので、一貫性が生まれます。例えば、お店はすごく落ち着いていておしゃれな雰囲気なのに広告は大衆酒場のようにポップなものだとユーザーを混乱させますし、店内もどのような接客にするのか分からなくなります。そうならないためにも、「大人向けのおしゃれ空間」のような具体的で明確なコンセプトが必要です。

2.チームメンバーが共通の認識を持てる

先ほども話した通り、商品やWebサイトを作成するときはデザイナーだけでなく他にもさまざまなステークホルダーが存在します。プロジェクトを進めていくにあたって明確な方針がないまま同じゴールを目指すのは困難です。そのためにも共通認識としての「コンセプト」は必要となります。

3.デザインの説得力が増す

明確なデザインコンセプトを作ることで、デザインの説得力が増します。デザインコンセプトを作って統一感のあるデザインを作っておけば、顧客に対して説明する際にも説得力を高められます。

4.他のデザインとの差別化ができる

コンセプトを作ることで、デザインはもちろん会社を表す「色」も作ることができます。赤色にも彩度の高い赤と暗めの赤がありますので、競合他社との差別化に「コンセプト」を用いることができます。

④デザインコンセプト作成の際のポイント

いきなりデザインコンセプト作成に入る前に、企業の理念やビジョン・ターゲットの明確化など、コンセプトを決めるのに必要なものを明確にしてみましょう。

ビジネスのシーンで活用される5W1Hで要件定義をしたり、既存のフレームを活用しながら会社の立ち位置やチーム全体の目標を明確にしておくことで、デザインコンセプトの精度をあげましょう。

⑤デザインコンセプトの作成に役立つ5つのフレームワーク

目指すゴールやターゲットの明確化に使用できる5つの既存のフレームワークを紹介していきます。

1.マトリクス図

マトリクス図とは行と列によってデータを整理し、視覚的に表現した図表です。

複数の要素を整理することや、関係性や関連度合いを評価する・優先順位や重要度をつけることに向いています。

2.デザインスライダー

対極にある二つの要素を端に置き、会社がどの位置を目指す・どの位置に存在しているのかを視覚的に表したものです。

3.マインドマップ

会社を真ん中に置き、会社に関係あるキーワードをどんどん枝のように書いていく図です。学校でもよく使用されている図です。ジャンル関係なく自社に関するキーワードを書き出したいときに役立つフレームワークです。

4.FABE分析

提案のコンセプトや訴求方法の分析に使えるフレームワークです。

FABEとは、Feature(特徴)、Advantage(利点)、Benefit(利益)、Evidence(証拠)の頭文字をとったものです。ユーザーに対して説明する時に説得力を上げるために使用します。

5.NABCフレームワーク

ある程度絞り込まれてきたアイデアを評価・共有するためのものです。

それぞれのアイデアを「Need(顧客ニーズ)」「Approach(解決方法)」「Benefits(価値)」「Competition(競争相手)」という4つの項目で評価していきます。

⑥デザインコンセプト作成の手順

実際にデザインコンセプトの作成手順を説明していきます。

1.情報整理

先ほどのフレームワークを用いて会社の目指すゴール・会社のモットー・ターゲットの明確化をしておきましょう。会社の立ち位置やビジョンが明らかになるとデザインコンセプトの精度も上がります。

2.ペルソナの設定

次にペルソナを設定しましょう。ペルソナとは、マーケティングにおいて商品やサービスの開発やマーケティング戦略を立案するために設定する架空の人物像です。この事業は「誰の悩み」を「どのように解決するのか」ということを明確にしてみましょう。

その「誰か」が曖昧なままコンセプトを作ってしまうと、コンセプト自体が価値のないものとなってしまいます。誰にでも刺さるものは、かえって誰にも刺さらなくなります。

ペルソナを考える上で設定しておくべきものは、性別・年齢・家族構成・住まい・習慣・悩み・行動・趣味・人生の目標などです。もちろん想像で書くのではなく、調査結果にもとづいたリアリティーのある人物像にしましょう。

3.事業を示す・企業が持つキーワードを書き出す

事業の特徴や、企業が大事にしているものをどんどんキーワードとして書き出していきましょう。先ほど整理した情報やペルソナを意識して、事実と感情に分けて考えてみましょう。

事実は例えば、事業の種類やカテゴリ・ターゲットに関するキーワードがあります。そして感情は安心感・落ち着き・誰にでも、などのキーワードが考えられます。

4.キーワードの優先順位を定めて組み合わせる=コンセプト完成

洗い出したキーワードの優先順位を決めて上位3〜5個を組み合わせてみましょう。例えば、「安心感」「誰にでも」「病院」「清潔」「落ち着き」の五つを洗い出したとします。これらを取捨選択し、一言で表すと「誰でも安心して受診できる病院」というコンセプトが出来上がります。

5.デザインコンセプトが企業の表現としてふさわしいのか判断する

デザインコンセプトを考えていく上で、つい初心から離れてしまうことがあります。本当にこれを目指したいのかについてチーム内でもう一度話し合い、ズレが生じないように注意してください。

またコンセプトを元にWebサイトや広告で使用するフォントやカラーを決めるので、それらを決める際も目指したいものからかけ離れていないか確認しながら考えていきましょう。

⑦いいコンセプトを考えられるようになるには

最初からいいコンセプトを考えるのはとても難しいことです。上手くなるためにはコンセプト作成の手順を何回も繰り返すことです。

コンセプト作成の手順:

  • 情報整理
  • ペルソナ設定
  • キーワードを書き出す
  • キーワードの優先順位をつけ、組み合わせる
  • コンセプトとしてふさわしいか確認

これを実践的に何回も繰り返すことで、いいコンセプトを作り上げるキーワードを見つけ出すことができます。

まとめ

デザインコンセプトはデザインや商品の一貫性を保つ上でとても大事なものです。

コンセプトを作成する前に情報整理することが大事で、マトリクス図・デザインスライダー・マインドマップ・FABE分析・NABCフレームワークの5つのフレームワークが便利です。

いいコンセプトを作成するには、実践的に手順を何回も繰り返し、良いキーワードを見つける練習が必要です。

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